海保・石井長官「非軍事保つ」 有事の統制要領、政府策定

記者会見する海上保安庁の石井昌平長官=17日午後、東京・霞が関

 海上保安庁の石井昌平長官は17日の記者会見で、有事の際に防衛相が海保を指揮下に置く「統制要領」を政府が4月に策定したことに関し「武力攻撃事態における統制の具体的な手続きが確立されたことは意義がある」と述べた。統制下での海保の活動については「法に規定された範囲内で、非軍事的性格を保ちつつ、重要な役割を担うことになる」と説明した。

 海保と自衛隊は、統制要領策定を踏まえ、武力攻撃事態を想定し5月に机上、6月に実動で訓練を実施する予定。石井長官は「今後もこのような訓練を通じ、連携、協力を不断に強化したい」と強調した。

 統制要領は昨年12月の安全保障関連3文書改定で策定が明記された。

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