戦艦「大和」で奏でたクラリネット 元乗組員遺品、宮崎市で27日演奏会

戦時中、横須賀海兵団でクラリネットを吹いていた矢野務さん(右から4人目)=井手茂貴さん提供

 太平洋戦争末期、沖縄特攻の果てに沈んだ世界最大の戦艦「大和」の乗組員だった矢野務さん(享年96歳)=西都市出身=が残した海軍クラリネットを演奏するコンサートが27日、宮崎市で開かれる。戦意高揚のために使われたクラリネットは終戦後、矢野さんによって人々を喜ばせる楽器となった。遺族から託され、演奏会を企画した元県警音楽隊楽長の井手茂貴さん(74)=宮崎市=は「音楽を通して平和を伝えてきた矢野さんの思いを知ってほしい」と願っている。

© 株式会社宮崎日日新聞社