京都府長岡京市の全14市立小中学校が、京都発祥の環境管理規格「KES(京都環境マネジメントシステム・スタンダード)学校版」の認証を受けた。認定機関による認定書の伝達が市役所であった。
KESは低コストでシンプルな環境マネジメントシステムとして、全国の4千超の事業所や自治体などで導入されている。
KES学校版は、教育現場に合わせて取り組みやすいようにアレンジされている。学校版の認証は、京都市が2006年、市立小中学校などで取得して以降、全国の自治体では2例目という。
長岡京市の各校は昨年の1~2学期、環境改善推進管理書を作って夏のグリーンカーテン、ごみの減量、節電、雨水利用などに取り組んだ。NPO法人KES環境機構(京都市下京区)による審査に全校が受かった。
同機構の長畑和典専務理事らが市役所を訪れ、西村文則教育長に14校分の認定書を手渡した。各校は今後、環境に配慮した活動について、KESに基づいて点検と改善を継続的に取り組んでいく。
「KES学校版が京都市以外になかなか広がらないことが課題だった。長岡京市の認証を突破口に、より多くの地域で導入してもらいたい」という長畑専務理事。「環境への取り組みは、体に染み込んで『当たり前』と思えることが大切。子どもの頃に習慣化してほしい」と期待した。
西村教育長は「学年ごとなどで活動にばらつきがあった。認証によって学校全体で進めていける。子どもたちと身近にできることを考えていきたい」と話した。