【タイ】前進党ピタ党首、8党による連立構想を発表[政治]

前進党のピタ党首は18日、8党・313議席による連立政権の構想を発表した=タイ・バンコク(NNA撮影)

タイ・前進党のピタ党首は18日、首都バンコクで記者会見を開き、8党による連立政権の樹立を目指す構想を明らかにした。当初案である6党・310議席の連立構想を拡大させた。

ピタ氏は14日の総選挙後、前進党の152議席とタイ貢献党の141議席、国民党の9議席、タイ建設タイ党の6議席、セーリールアムタイ党(タイ自由党)とペンタム党(公正党)の1議席で合わせて310議席の連立構想を発表した。今回、1議席を持つパランソンカムマイ党(新しい力党)、2議席を獲得したプータイルアムパラン党が新たに構想に加わった。

■「クーデターの日」に覚書締結へ

8党の議席数は合計で313となり、新政権は上院議員との交渉などを通じて首相選出に必要な376議席の獲得を目指す。8党はピタ氏を首相に選出することで合意している。新政権樹立に向けた覚書は、週明けの22日に結ばれる見通し。同日は2014年に国軍がクーデターを起こし、政権を奪取した日にあたる。

前進党は不敬罪にあたる刑法112条の改正を公約に掲げているが、ピタ氏は「22日の覚書締結後に協議を開始する」とし、改正実現に向けて障壁を取り除いていく考えを示した。上院議員との交渉については、対策チームを設ける方針。すでに新政権を支持している上院議員については「国民の投票を尊重する態度に感謝する」とコメントしている。

■民主党は「ピタ首相」支持

与党第3党で、総選挙で25議席を獲得した民主党のアロンコン副党首代理は18日、首相候補としてピタ氏を支持するとの声明を発表した。アロンコン氏は「国民の声を尊重し、すみやかな政権移行を重視する」との党の方針を示した。一方で、民主党としては「野党として活動する」としている。

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