流行基準「国の判断」 茨城県知事 感染の推移把握

定例記者会見新型コロナウイルスの5類移行などについて話す大井川和彦知事=県庁

大井川和彦茨城県知事は19日、新型コロナウイルスが定点把握に変更となって初めて公表された県内の感染状況について「ピーク時に比べ低い水準だが、推移をしっかり見ていく」と述べた。感染の流行などを判断する基準については、県独自で設けず、国の判断に委ねる考えを示した。

県は18日、県内120の定点医療機関が8~14日の1週間に把握した感染者は1医療機関当たり2.71人と初めて公表した。この日の定例記者会見で大井川知事は、流行「第8波」ピーク時(昨年12月12~18日)の同46.8人と比べ、低い水準にあるとの見方を示した上で、今後の推移を把握し、「対策が必要な場合はしっかり対応する」と説明した。

感染が拡大した際に注意を促すための基準については「(感染者の)数がどのくらいになったら、注意喚起するかどうかは、基本的に国の判断に任せたい」と説明。現在は感染力が強い半面、重症化率が低いとして、「今はコロナ禍前の生活や経済活動を取り戻すことに重点を置くべき」と述べた。

新型コロナの診療は、8日に感染症法上の5類に移行したのに伴い、原則全ての医療機関で対応する。県感染症対策課によると、内科や小児科、耳鼻咽喉科など県内約1300医療機関での診療を目指しており、これまでに1200以上の医療機関で対応を確認したという。大井川知事は「電話対応も含め、基本的に全ての医療機関で協力を得られていると理解している」と話した。

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