千代コンクリート工業、自己破産申請へ 負債3億円

帝国データバンク水戸支店は16日、コンクリート製品製造の千代コンクリート工業(茨城県笠間市南小泉)が同日までに事業を停止し、事後処理を弁護士に一任して自己破産申請の準備に入ったと発表した。負債は約3億円の見込み。

同社は1962年設立。U字溝、歩車道境界ブロックなどのコンクリート製品を県内外の建設業者へ提供。自社製造品のほか他社製品の仕入れ販売も手がけ、2001年5月期の年売上高は約6億2500万円を計上した。

価格競争が激しい中、収益性が乏しい状況が常態化。赤字穴埋めの借入金が膨らみ、財政面も大幅な債務超過に陥った。金融機関の支援を得ながら再建に取り組んだが、業況低迷に歯止めがかからず、22年5月期の年売上高は約1億7500万円まで後退。資金繰りの改善にめどが立たず、事業継続を断念した。

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