青森県知事選 3陣営、初日から総力戦 街頭に首長、議員ら次々

立候補者の第一声や応援演説に拍手を送る有権者=18日午前、青森市
宮下候補(右)の第一声には市町村長や県議らが並んだ=18日午前9時17分、青森市の青森駅前公園
共産、社民の関係者らと並んで第一声を上げる横垣候補(左)=18日午前9時28分、青森市東大野
三村知事(左)の応援を受け、気勢を上げる小野寺候補(左から2人目)ら=18日午前9時2分、青森市の青い森公園

 青森県知事選は18日に告示となり、20年ぶりの県政トップ交代へ舌戦がスタートした。立候補した4人のうち、前むつ市長の宮下宗一郎氏(44)、前青森市長の小野寺晃彦氏(47)、元むつ市議の横垣成年氏(63)の3候補は、それぞれ市町村長や県議らと街頭演説で並び立ち、初日から支援勢力がフル稼働する総力戦の体制で臨んだ。

 午前8時、小野寺氏の選挙事務所で行われた出陣式には自民党の木村次郎衆院議員が駆けつけ「県政の舞台へ空高く舞い上げよう」とスタッフらを鼓舞した。青い森公園に移っての第一声には三村申吾知事をはじめ、自民党県連会長代理の滝沢求参院議員、10人超の同党県議、青森市議らが候補者の両サイドを固めた。

 その後は津軽地方を巡り、葛西健人板柳町長ら多くの首長が小野寺氏と街頭で並び立った。五所川原市での集会には三村、木村両氏が再登場。同席した濱舘豊光中泊町長も加え、この日は総勢7市町村長が応援演説し、首長からの支持の厚さが際立った。

 宮下氏の第一声にも自民、立憲民主両党、無所属の県議14人と市町村長6人が顔をそろえたが、小野寺氏の場合と異なり応援マイクの場面はなし。街頭にスーツや作業着姿の人は少なく、女性も目立ち、最後は聴衆が「(青森)新時代」と声を張り上げ、新しい選挙スタイルを印象づけた。

 宮下氏もこの後津軽方面に向かい、弘前、黒石、平川、つがる市などで街頭演説を行った。佐々木孝昌五所川原市長が「相手の組織はどんどん大きくなるが、恐れることはない。皆さん一人一人の支援があれば負けることはない」と応援演説するなど、小野寺氏の陣営を意識した発言も出た。

 横垣氏の第一声には共産、社民両党の県組織幹部が集結。共産の吉俣洋県議は「党派、立場の違いを越えて、新たな政治をつくるうねりを勝利で示してほしい」と野党勢力結集を呼びかけた。鹿内博県議、社民党県連の今村修代表もマイクを握った。

 陣営は今後、知事選と同日の投開票となる青森市長選に候補者を擁立する市民団体「市民連合あおもり」とも連動を図り、非自民票の取り込みを図る。

© 株式会社東奥日報社