琉球古武道の魅力知って 魚津・砺波で道場開く太長根さん、21日演武披露・体験会

ヌンチャクや棒などの武器を使う琉球古武道の稽古に励む太長根さん(右)ら

 沖縄県の伝統武器術「琉球古武道」を富山県内で広めようと、太長根(ふとながね)修さん(54)は地元の魚津市と勤務先の砺波市で道場を開いている。空手道とともに指導し、鍛錬を通じて自己防衛能力の習得に加え筋力アップや精神力向上を促している。21日は魚津市内のイベントで演武を行い、「子どもからシニアまで多くの人に興味を持ってもらいたい」と話している。

 岩手県出身の太長根さんは高校時代に空手を始めた。25年前に転勤で富山県に移住。魚津市内の空手道空鷹(くうよう)塾に通い、子どもの指導にも携わってきた。

 琉球古武道との出合いは3年前。「空手・古武術」が無形文化財に指定される沖縄県ではヌンチャクや棒などの武器術と空手をセットで練習していることを知り、両方の習得に意欲が湧いた。稽古の機会を探す中、2020年に琉棍(りゅうこん)会守道館総本部の伊波光忠館長に師事し、22年に沖縄以外では初となる支部を魚津市で立ち上げた。

 今年初めに砺波市にも支部を設け、2市で3道場を運営する。護身術をはじめ、道具を持った全身エクササイズや有酸素運動による体づくり、型や所作を基本とする精神鍛錬に励む場を提供する。礼儀や人との交流も重んじており、「身体、精神、社交的な効果が期待でき、自己防衛の技を身に付けてもらうことで社会の安全に貢献したい」と語る。

 21日の演武は新川文化ホールで開催される月例市「蜃気楼(しんきろう)バザール」のステージで行う。道場のメンバーと共に型や組手を実演するほか、来場者にタオルヌンチャクや棒を使った運動を体験してもらう。詳細は「琉球古武道琉棍会富山」のホームページで紹介している。

© 株式会社北日本新聞社