「お金を隠し持っている」毎日追及され…義母を殺害、容疑の53歳女を再逮捕 6人暮らしのアパートで犯行

遺体が見つかったアパート=4月28日午後3時10分ごろ、埼玉県さいたま市緑区馬場

 4月、埼玉県さいたま市緑区馬場のアパート床下に同居する義母の遺体を放置したとして、住民の無職の女(53)が逮捕された事件で、県警浦和東署特別捜査班は19日、殺人の疑いで、女を再逮捕した。殺害した詳しい経緯を捜査している。

 再逮捕容疑は、4月22日ごろ、自宅で義母=当時(68)=の頚部(けいぶ)をいずれかの方法で圧迫して窒息させ、殺害した疑い。調べに対して「義母の首を絞めて殺しました」と容疑を認めているという。県警は同月29日に死体遺棄の疑いで女を逮捕。容疑者の供述、遺体や現場の状況などから殺害行為を特定した。

 捜査1課によると、義母の最終生存は4月22日午前8時ごろで同日午前中に殺害された可能性が高いという。その後、遺体が床下に遺棄され、同居家族に6日間発見されなかったが、女が家族に対して、義母が体調不良で寝ている旨の説明をしたり食事していた形跡を残すなど、生きているかのように装っていたとみられる。

 4月28日午前、義母の40代長女が母親の姿が寝室になかったことを不審に思い、40代長男と共に居宅内を探したところ、長男が1階台所の床下にある点検口に遺棄された遺体を見つけ、同10時ごろ長女が「母が死んでいる」と110番した。住宅には他に義母の30代次女と20代男孫の計6人が暮らしていた。

 女は動機に関して「義母から、私がお金を隠し持っているなどと毎日追及され、頭にきてしまった」と供述しているという。県警は義母との金銭トラブルの有無も含め、慎重に調べを進めている。

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