香り高い新茶「そのぎ茶市」 21日まで

生産者とのやりとりを楽しみながら新茶を買い求める買い物客=東彼杵町蔵本郷、彼杵宿通り

 長崎県内最大の茶産地、東彼東彼杵町で19日、恒例の「そのぎ茶市」(東彼商工会主催)が始まり、香り高い新茶を求める買い物客でにぎわった。21日まで。
 そのぎ茶市は、長崎街道の宿場町、彼杵宿で開かれた江戸初期の「六斎市」が起源とされる。町役場近くの彼杵宿通りに茶や鯨肉、金物、農産加工品など約60の露店が軒を連ねた。
 茶商や生産者の露店では新茶の試飲もあり、買い物客は入れ方や味の違いを教わりながら、気に入った商品を買い求めていた。川棚町から夫婦で訪れた小野講機さん(71)は「昔ながらのやりとりを楽しみに来ている。おまけしてもらうのも茶市ならでは」と笑顔で話した。
 同日午前には、同町蔵本郷の彼杵神社で献茶祭があり、茶農家や茶商、町関係者ら約20人が消費拡大と今年の全国茶品評会での「日本一」を祈願した。
 20、21日はくじらの特売(午後1時~)や製茶実演、ステージイベント、商工会青年部によるそのぎ茶バー、漫画喫茶などのイベントがある。問い合わせは東彼商工会東彼杵支所(電0957.46.1700)

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