飲食接待し投票依頼…79歳男に罰金40万円の略式命令 有権者十数人も公選法違反容疑で書類送検

県議選で飲食接待し投票依頼 男に罰金40万円

 4月9日投開票の統一地方選埼玉県議選で告示前に飲食接待を行い、特定の候補者への投票を呼びかけたとして支援者が逮捕された事件で、さいたま区検は19日、公選法違反罪で、団体役員の男(79)=草加市=をさいたま簡裁に略式起訴した。同簡裁は罰金40万円の略式命令を出した。

 起訴状などによると、男は支援する候補者を当選させる目的で、告示前の3月29日、草加市の居酒屋で有権者13人に対して1人当たり3900円相当の酒食接待をするともに、事前運動をしたとされる。

 関係者によると、男は県議選に出馬して当選した野党系候補の支援者で、知人らを集めて主導的に接待していたとみられている。県警が4月28日に逮捕した。

 また、接待を受けたとして県警が19日までに、有権者十数人を公選法違反の疑いで、さいたま地検に書類送検していたことが捜査関係者への取材で分かった。

 捜査関係者によると、男から候補者に対する投票や投票のとりまとめなどの選挙運動をすることの報酬として提供されるものと知りながら酒食接待を受けた疑いがある。

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