アーセナルの今季初連敗でシティ3連覇&フォレスト残留が決定!《プレミアリーグ》

写真:Getty Images

プレミアリーグ第37節、ノッティンガム・フォレストvsアーセナルが20日にシティ・グラウンド・スタジアムで行われ、ホームのフォレストが1-0で勝利した。なお、アーセナルのDF冨安健洋は負傷欠場となった。

前節、ホームでブライトンに0-3の完敗を喫し、19シーズンぶりのリーグ制覇の夢がほぼ潰えた2位のアーセナルは、残留争いに身を置く16位のフォレストと対戦。今節マンチェスター・シティより先に試合を行う関係で、この試合に敗れるとライバルの優勝を決めてしまうというプレッシャーの中、バウンスバックの白星を狙った。

残留に向けて必死のフォレストとのタフなアウェイゲームに向けてアルテタ監督は先発2人を変更。負傷のマルティネッリの代役にトロサールを起用した他、ティアニーに代えてトーマスを起用。トーマスとキヴィオルを両サイドバックに配した[4-3-3]で臨んだ。

立ち上がりはホーム最終戦での残留決定へ士気が高いフォレストが、ニアカテのロングスローなど得意のセットプレーから際どいシーンを作り出す。

一方、序盤の守勢を凌いだアーセナルはスタートポジションが右サイドバックながら、中盤を自由に動き回るトーマスやジンチェンコを起点にボールを細かく動かす。そして、ボックス付近ではコンビプレーで崩しを試み、ガブリエウ・ジェズスらがフィニッシュに顔を出した。

徐々にアーセナルへ流れが傾きつつあったが、先にゴールをこじ開けたのはフォレスト。19分、中盤でウーデゴールの不用意な斜めのバックパスをインターセプトしたギブス=ホワイトが一気に中央のスペースをドリブル突破。ボックス右へ走り込むアウォニイを狙ったスルーパスを供給すると、決死のカバーを試みたDFガブリエウのクリアをアウォニイがブロックシュートの形でゴールネットへ流し込んだ。

ミスからの失点によって難所でビハインドを背負ったアーセナルはすぐさま反撃を開始。80%近いボール支配率でじりじりと相手を深くへ押し込んでいく。だが、流れの中では分厚い相手守備ブロックに手を焼き決定機まで持ち込めず。また、押し込んだことで得たセットプレーでゴールを目指したが、トロサールが2度のチャンスでシュートを枠外に外してしまい、前半の内に追いつくことはできなかった。

互いに選手交代なしで臨んだ後半も先にゴールへ迫ったのはホームチーム。カウンターの流れで得たFKの二次攻撃からゴール前に混戦が生まれると、フェリペがすかさず右足を振っていく。だが、これは相手DFに触られて枠の右へ外れた。

一方、後半もボールは握るものの、アタッキングサードの攻略に苦戦するアーセナル。60分過ぎにはキヴィオルとジャカを下げてティアニーとエンケティアを同時投入。前線の枚数を増やして攻撃に変化を加えていく。さらに、70分にはトロサールに代えてファビオ・ヴィエイラを送り出した。

一連の交代で攻撃を活性化させたかったアーセナルだが、相手ブロックの前でボールを動かす場面が多く、なかなか危険なエリアに人やボールを送り込めない。また、クロスやセットプレーのシチュエーションでも屈強なフォレスト相手に分が悪く、攻撃は完全に手詰まりとなった。

何とか翌日までシティの優勝を先延ばしにするため、最後までゴールを目指したアーセナルだったが、完全に逃げ切り態勢に入ったフォレスト相手に見せ場を作ることもできず。

この結果、24シーズンぶりのプレミアリーグ復帰のフォレストが劇的残留を決定した中、今季初の連敗となったアーセナルは自らの負けでシティの3連覇をアシストする形となった。

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