「千里浜ただいま」 SSTR開幕、羽咋に集結

次々とゴールゲートに到着するライダー=羽咋市千里浜海岸

  ●全国からライダー3489台

 太平洋側から羽咋市千里浜海岸を目指す国内最大規模のバイクイベント「SSTR2023」(北國新聞社後援)は20日、9日間の日程で開幕し、初日は全国47都道府県の3489台がゴールした。大会は今年で11年目。毎年訪れるライダーも多く、夕日輝く千里浜では「おかえり」と歓迎する住民と、「ただいま」と手を振るライダーの交流が繰り広げられた。

 ライダーは太平洋側で日の出を見て出発し、道の駅や高速道路のサービスエリアを巡りながら千里浜海岸に向かった。午後2時ごろから次々と到着し、約8キロの千里浜なぎさドライブウェイにバイクの長い列ができた。

 千里浜海岸では住民らが「おかえり」と書かれたうちわを振り、千里浜婦人会が恒例の貝汁を振る舞った。羽咋中吹奏楽部は華やかな演奏で歓迎した。午後6時57分の日没と同時に花火が打ち上がり、10回目の参加となった横浜市の会社員久保寺章裕さん(59)は「今年も帰ってきたという感じ。何度来ても感動する」と笑顔で話した。

 歓迎イベントでは稲村建男県議、岸博一羽咋市長、寳達典久宝達志水町長、主催者でオートバイ冒険家の風間深志さんがあいさつ。羽咋、珠洲、志賀、中能登、宝達志水、穴水の6市町がブースを設け、能登観光をアピールした。

 ドライブウェイ玄関口の宝達志水町今浜海岸では、町や宝達志水関東ふるさと会が特産の宝達葛(くず)の餅やオムライスを用意。宝達山山頂でも住民が和菓子を配り、大阪府泉佐野市の会社員牧野隆さん(60)は「SSTRのもてなしは格別。来年も必ず来る」と話した。

 SSTRは28日まで開かれ、千里浜海岸に計約1万2千台が集まる。期間中、能登9市町で歓迎イベントが開かれる。

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