かっちゃ 威勢良く 富山県高岡市で伏木曳山祭最終日

提灯を揺らして激しくぶつかり合う山車=高岡市伏木湊町

 「けんか山」として知られる富山県高岡市の無形民俗文化財「伏木曳山(ひきやま)祭」は最終日の20日、同市伏木地区で提灯(ちょうちん)山車(やま)をぶつけ合う「かっちゃ」を行った。曳き子が気迫を込めて山車を押し、会場を沸かせた。

 かっちゃは午後7時半と同10時半から、本町広場と法輪寺前で実施した。高さ8メートル、重さ8トン、360個の提灯を取り付けた山車6基が、威勢の良い「いやさー」のかけ声に合わせて登場。向かい合う2基が笛の合図で動き出し、山車から突き出た長さ5メートルの柱「付長手(つけながて)」をぶつけ合った。

 本町広場には、間近で見学できる桟敷席を、新型コロナウイルス禍前と同規模の370席設けた。

 日中は、かっちゃに参加しない十七軒町(じゅうしちけんちょう)を含めた全7基の花山車が町内を巡行した。祭りは伏木神社の春季例大祭で、江戸時代後期から約200年続く。

ドンという大きな音とともにぶつかり合う山車=高岡市伏木湊町

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