がん闘病中も「コミュニケーションは積極的に」 笠井信輔アナが前向きになる秘訣紹介 新潟中央区でがん経験者、専門医らが講演

悪性リンパ腫の治療体験を語る笠井信輔さん=5月21日、新潟市中央区

 がん経験者や専門医の講演などを通してがんへの理解を深めるイベントが5月21日、新潟市中央区の新潟日報メディアシップで開かれた。悪性リンパ腫を経験した元フジテレビのフリーアナウンサー、笠井信輔さんが、闘病生活で役立つ知識や対策法を紹介した。

 新潟日報社が主催し、新潟県が共催。会場とオンライン合わせて約430人が参加した。

 笠井さんは2019年に悪性リンパ腫のステージ4と診断され、4カ月半の入院、抗がん剤治療を経て完全寛解となった。治療中の生活の質(QOL)を上げることが元気になる秘訣(ひけつ)だとして、「医師に容体や希望を積極的に伝えることや、食べたいものを食べ、面会が難しくてもデジタル機器を活用してコミュニケーションをとることが大切だ」とアドバイスした。

 自身も乳がんを経験したという新潟市中央区の70代女性は「共感できることが多く、元気づけられた。患者にとってのコミュニケーションの大切さを改めて感じた」と話した。

 新潟県内のがん専門医らによる連続講演では、肺がん、大腸がん、緩和ケア、女性のがんについての解説とパネルトークが行われた。

 ほかにもがん経験者や家族が交流できる「がんカフェ」や、治療と仕事の両立など、生活の悩みに専門家が答える相談会が開かれた。

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