農業や郷土食魅力伝え 南砺・土山、ボランティアと苗植え

サツマイモの苗を植えたボランティア=南砺市土山

 南砺市福光地域の中山間地にある土山(どやま)自治会は21日、県事業を通じて富山市や金沢市などからボランティア14人を集め、耕作放棄地を活用したサツマイモ栽培に協力を得た。土山産の食材を使った「朴葉(ほおば)まま」などの食事を提供してボランティアをもてなし、豊かな自然や農業、郷土食といった土山の魅力を伝えた。

 土山自治会は昨年度から地域活性化策として、耕作放棄地を活用した農作物栽培と、地元産食材などを製造販売する「おねぇちゃん食堂」に取り組んでいる。県から「とやま農業・農村サポーター事業」の委託を受けたグリーンツーリズムとやま(富山市)を窓口にボランティアを募った。

 この日はボランティアが住民8人とともに、耕作放棄地のうち11アールに「べにはるか」などサツマイモ3品種の苗を千株植えたほか、耕作放棄地を囲った電気柵の内側に、鳥獣被害防止ネットを張り巡らせた。

 おねぇちゃん食堂の青木都代表らメンバー8人は、きな粉を振りかけた土山産コシヒカリを朴葉で包んだ「朴葉まま」をはじめ、土山産のキャベツ、ワラビの漬物などを作り、ボランティアが舌鼓を打った。

 土山自治会の杉浦良久会長は活動継続に意欲を示すとともに「ここには土山御坊跡など見どころがたくさんある。ボランティアの皆さんに、また来てもらえたらうれしい」と話した。

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