第70回春季東北地区高校野球県大会は第2日の21日、米沢市営野球場など4会場で2回戦8試合を行い、ベスト8が出そろった。
羽黒が7―3で山形学院に逆転勝ちし、山形城北は3―2で新庄北との競り合いをものにした。酒田南は米沢工を6―1で下した。山形中央は6―4で米沢興譲館を振り切り、東海大山形は7―3で九里学園を突き放した。日大山形は創学館に快勝し、山形商は酒田東、鶴岡東は新庄東にそれぞれ五回コールド勝ちした。
第3日の23日は同球場と中山町のヤマリョースタジアム山形で準々決勝4試合を行う。対戦カードは東海大―城北、山商―鶴東、山中央―羽黒、酒南―日大。
羽黒、流れ呼んだ背番号17 勝利を手繰り寄せるには十分な活躍だった。羽黒の山田舞侑はテンポのいい投球で相手に傾いた流れを断ち、打撃でもソロ本塁打でチームを勢いづけた。投打で存在感を示した立役者は「イメージ通りのプレーができた」と誇った。
二回に2番手として登板した。初回に無安打で3点を失ったチームに重苦しい雰囲気が漂う中、「いつでもいける準備はしていた」。気合十分でマウンドに立ち、伸びのある直球を主体とした投球で凡打の山を築いた。計5回を投げ被安打2の6奪三振。山形学院打線を力でねじ伏せ「低めを突くことができ、上出来の内容」と納得顔だ。
「投」で相手の勢いをそぐと、「打」では会心の一打で反撃ののろしを上げた。フルスイングが信条の背番号17は2点を追う五回、真ん中低めの直球を左中間に運んだ。「いいところで打ってくれた」と高清水球道監督。この1本でチームは息を吹き返し、六回の逆転劇につなげた。
夏を見据えるからこそ「もっと成長して勝利に貢献できる選手になる」と本人。上り調子で、飛躍の手応えも十分な様子だ。