原爆資料館、4日ぶり再開 高まる関心、50人行列も

4日ぶりに開館した広島市の原爆資料館=22日午前

 先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)の閉幕から一夜明けた22日、G7首脳やウクライナのゼレンスキー大統領らが視察した広島市の原爆資料館が4日ぶりに開館した。午前8時半のオープン前から約50人が列を作り、サミットによる資料館への関心の高まりがうかがえた。入館者の増加も見込まれる。

 オーストラリアから旅行に来たピーター・フロストさん(66)は約1時間かけて展示を見学。「悲しく、心が動かされた。同じものを世界のリーダーたちが見て、核兵器の影響について考えられたら、(サミットは)とても重要な機会だったと思う」と力を込めた。初めて資料館を訪れた石川県の男性(61)は「バイデン大統領がどんな気持ちで資料館を見学したか知りたい」と話した。

 サミット初日の19日、G7首脳は平和記念公園内の資料館を訪れ、用意された展示物を見た。8歳で被爆した小倉桂子さん(85)の体験を聴き、芳名帳に記帳して約40分間滞在。英国のスナク首相は記者会見で、破れた学生服などを見たことに触れ「深く心を動かされた」と振り返った。

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