もう浅野弟とは呼ばせない!得点量産中の札幌MF浅野雄也の実力とは

今季から北海道コンサドーレ札幌MF浅野雄也は、リーグ前半戦で飛ぶ鳥を落とす活躍を披露している。

第14節終了時点で14試合8得点2アシストとチームのフィニッシャーとして攻撃をけん引。得点数は第14節終了時点で1位と2得点差で2位に位置している。

札幌で覚醒中の点取り屋浅野の実力に迫る。

凄まじいシュート決定率と悲劇のゴラッソ未遂

今季の浅野は主にシャドーで出場し、得点を重ねている。今季14節までで放ったシュートは計25本で内8得点。32%と凄まじい決定率を誇っている。

ゴールの内訳は利き足の左足が5本と最多で、右足が1本、頭が1本とどこからでも得点を挙げる器用さも備える。

これまでスピードを生かした突破とクロスで決定機を作るチャンスメイカーとして起用されることが比較的に多かったが、札幌ではフィニッシャー役を任されてから覚醒。

浅野の適正を見抜いて、獲得したミハイロ・ペトロヴィッチ監督の優れた慧眼によるところが大きい。

そして今季J1第9節後半8分に超ロングループシュート弾をゴールに突き刺したが、オンフィールドレビューの結果により取り消された。

YouTube動画5分56秒から

もし取り消されなければ今季のベストゴールに選ばれていた可能性もあっただけに、大きな話題となった。

それでも浅野の勢いは止まらず、得点を重ねていった。今後もチャンスがあれば、あの美しいゴラッソの再現を願ってやまない。

無名高校から大体大を経てプロに

三重県出身の浅野は、全国的には無名高校でサッカーに励んだ。中学卒業後に進学した三重県立四日市四郷高は創部以来一度も全国サッカー選手権に出場していない。

兄の日本代表FW浅野拓磨(ドイツ1部ボーフム)は三重の名門である三重県立四日市中央工業高に進学し、高校卒業後にJ1サンフレッチェ広島に移籍した。

対照的な弟雄也は高校卒業後に大阪体育大へ進学し、同期の菊池流帆(J1ヴィッセル神戸)らと汗を流した。大学4年の11月にJ2水戸ホーリーホックの来季加入内定を勝ち取った。

水戸では快速アタッカーとして活躍しJ2・2019年シーズンで34試合4得点1アシストを記録。この活躍が認められ、兄が所属していたサンフレッチェ広島に入団した。

もう弟とは呼ばせない!代表で兄弟共演へ

得点能力が花開いた浅野。今季の活躍が継続して続けば日本代表入り、欧州移籍は夢ではないだろう。

日本の快速FW浅野拓磨の弟と言われ続けてきたが、Jリーグフリークからは札幌の点取り屋浅野雄也として認知されつつある。

そして浅野のパーソナリティは非常にユニークで面白い。

第14節のヒーローインタビューを受けた浅野の受け答えは、実況を務めた神谷誠アナウンサーから「何かヒーローインタビューなんですけど、1つのコントを見ているような」と評された。

笑いも取れるストライカーとして話題となった。

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もう弟とは言わせない。笑いも得点も取れる北の大地のゴールマシーンは、浅野拓磨の名前を伝説としてJリーグの歴史に刻もうとしている。

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