タイ、政権交代へ連立合意 上院焦点、王室改革は先送り

22日、連立合意を受けて記者会見する前進党のピタ党首(中央手前)ら=タイ・バンコク(共同)

 【バンコク共同】タイ下院(定数500)総選挙で第1党となった革新系「前進党」のピタ党首は22日、記者会見し他の7党と連立合意し覚書を締結したと発表した。合計議席数は下院過半数の計313議席となる。首相選出には376議席が必要で、2014年のクーデター以降続いてきた親軍政権からの政権交代実現には上院議員の切り崩しが焦点だ。

 扱いが注目された王室改革については覚書で「国王は不可侵の存在」と明記した上で、ピタ氏は不敬罪の見直しなどに「党として引き続き取り組む」と述べて先送り。支持者と上院議員の双方に配慮を見せた。

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