米債務上限、結論持ち越し 大統領と下院議長、協議継続

記者に囲まれるマッカーシー米下院議長(中央)=22日、米ワシントン(ゲッティ=共同)

 【ワシントン共同】バイデン米大統領は22日、米政府の債務上限引き上げを巡り、野党共和党のマッカーシー下院議長と直接会談した。マッカーシー氏は会談後、記者団に、合意には至らず結論を持ち越したことを明らかにした。連邦政府の資金繰りが行き詰まるとされる6月1日が迫る中、溝は埋まらなかった。協議を続ける。

 バイデン氏は「意見の相違はあるが、話し合いを続ける」との声明を公表。マッカーシー氏は合意まで毎日、大統領と会談するとの見方を示した。共和党の求める歳出削減でバイデン氏は一定の譲歩をする考えを示しており、歩み寄ってデフォルト(債務不履行)を回避できるかどうかが焦点となっている。

 イエレン財務長官は22日、マッカーシー氏らへの書簡で、最新の予測として6月1日にも資金繰りに行き詰まる恐れがあると改めて訴えた。上限引き上げには関連法案の審議時間が必要で、マッカーシー氏は残された時間は少ないとの認識を示している。

 バイデン氏は会談冒頭「両者が受け入れられるものが必要だ」と共和党にも譲歩を求めた。

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