ゼレンスキー大統領来日 県内のウクライナ避難民の思いは…(静岡県)

ウクライナのゼレンスキー大統領の電撃訪問が注目された、今回のG7サミット。静岡県内のウクライナ避難民は何を感じたのだろうか…

浜松市のオイスカ開発教育専門学校。20代から30代のウクライナ避難民4人が通っている。キーウ出身の「ヴィ-ラさん」とドネツク出身の「リアさん」。今、家族はウクライナにいる。

(キーウ出身 ヴィーラさん)

「今の(ウクライナの)状態を見ると悲しい」「両親はキーウに住んでいるので毎日緊張しているし、心配している」

(ドネツク出身 リアさん)

「毎日ニュースを見て、何かあったら家族に大丈夫か聞いている」「母は恐怖を感じていて、ロシアに大変怒っている、私も怒っている」

遠く祖国を思い生活する二人。注目していたのが今回のG7サミットだ。

G7首脳がそろって、初めて原爆資料館を訪問し、平和記念公園で献花する歴史的なシーンで幕を開けた広島サミット。そこにゼレンスキー大統領が電撃訪問。G7に加え「グローバルサウス」の国々が一堂に会する機会を生かして、ロシアへの反転攻勢に向け各国首脳に支援の強化を直接訴えた。

また、ロシアから核の脅しを受ける中で、被爆地広島から平和の実現を訴えた。

(ゼレンスキー大統領)

「我々の街は先ほど(原爆資料館で)見た廃虚にそっくりだ」「私が広島にいるのは、ウクライナから世界へ団結を呼びかけるためだ」

この様子に注目していた二人。今回の訪問を非常に驚いたのと共に大切な機会になったと感じたという。

(キーウ出身 ヴィーラさん)

「他の首脳とウクライナのことについて話すことができたし、国々からどんな支援がくるか話したからうれしい」

(ドネツク出身 リアさん)

「ウクライナ人は本当にうれしい、そんな大統領がいてうれしい」「広島は原爆の被爆地、そういうことは絶対ダメだと思ってほしい」

今回の訪問では、G7が結束してウクライナへの強い連帯を示したほか、ロシアへの新たな制裁も打ち出した。今、2人が多くの人に伝えたいこととは―。

(キーウ出身 ヴィーラさん)

「ウクライナ人みんなそう思うが、ウクライナが勝つのが大切」「ウクライナが勝ったら世界の勝ち、負けたら世界も危険になる」

(ドネツク出身 リアさん)

「ウクライナは戦争したくない」「でも私たちは止められない、ロシアだけがやめることができる」「戦争が続いている、忘れないでほしい、そして応援してほしい」

県内のウクライナ避難者の支援団体「希望のつばさ」によると、県内では今、少なくとも33人の避難民が暮らしているという。

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