小川中生徒、新入社員と交流 島出身者が創業「吉川工業」の20人訪問

吉川工業の新入社員から進路についてアドバイスを受ける小川中の生徒たち=唐津市呼子町の小川小中

 唐津市呼子町の離島・小川島の出身者が創業した鉄鋼業「吉川工業」(本社・北九州市)の新入社員20人が19日、小川小中を訪れた。中学生4人に進路選択などについてアドバイスしたほか、ボランティア活動にも取り組んだ。

 吉川工業は1920(大正9)年、小川島の出身者が官営八幡製鉄所で鉄くずの破砕作業を担うため創業した。日本製鉄のパートナー企業として、鉄鋼、自動機器製造など多分野に展開している。従業員は1630人(2023年4月現在)。

 小川島に研修センターを開設しており、新入社員は18~20日、島に滞在した。交流会では、新入社員が高校、大学の進路選択や入社のきっかけなどを語り、「大きくなっても悩み事を共有できるよう、今の仲間を大切にして」などと語りかけた。小川中3年の西岡沙笑さんは「高校、大学の話が聞けて、今後の参考になった」と話した。

 新入社員は20日の運動会に向けたテント設営やプール掃除にも取り組んだ。長田啓希さん(23)は「創業者が過ごした場所で生徒、社員同士の交流を深められてよかった。自然豊かで落ち着く場所だと感じた」と述べた。(松岡蒼大)

© 株式会社佐賀新聞社