【伊豆諸島で地震続発】専門家はどう見るか?(静岡県)

5月22日 夕方、震度5弱を観測する地震があった伊豆諸島では、その後も震度1以上の体に感じる地震が断続的に発生している。静岡県内への影響は?また専門家はこの地震をどう見ているのか?

22日 午後4時42分ごろ、伊豆諸島の新島・神津島近海を震源とするマグニチュード5・3の地震が発生し、東京都利島村で震度5弱、新島村で震度4を観測した。この地震で県内でも牧之原市・東伊豆町で震度3を観測するなど、広い範囲で揺れを観測した。これまでに、この地震による被害は確認されていない。伊豆諸島では、22日 昼前から地震が相次いでいて、23日 午後4時までに震度1以上の地震が40回以上、発生している。この地震によって観光や物流に影響は出ているのだろうか?

下田港と伊豆諸島を結ぶ定期船を運航する神新汽船。23日 朝は海上の天候が悪かったことから、いくつかの航路が欠航となったが、神津島の航路は平常通り、午前9時30分に船が下田港を出港した。

Q地震での運休などは?

(神新汽船 下田営業所 大野 茂樹 所長)

「通常通り運行、安全には十分留意しているので大丈夫」

Q現地での様子は?

(神新汽船 下田営業所 大野 茂樹 所長)

「体に感じる余震はあるようだが、被害の情報は一切ない」

また、現地で貨物を扱う事業者からは「地震が長期化するようだと観光への影響が心配、早く終息してほしい」との声も聞かれた。

5月に入り、石川県珠洲市で震度6強、千葉県木更津市で震度5強など全国各地で被害が出る地震が相次いでいる。23日の地震との関連はあるのだろうか?常葉大学で地震や津波を研究する阿部郁男教授に聞いた。

(常葉大学 阿部 郁男 副学長)

「最近、石川県能登半島や千葉で地震が相次ぎ、それに続く今回の地震ということになるが、地震の規模がマグニチュード5、6クラスの地震で、距離もだいぶ離れているので、地震同士がお互い影響し合うというのは今のところ考えられない」

Q南海トラフとの関連性については?

(常葉大学 阿部 郁男 副学長)

「きのうの地震は日本列島の下に沈み込もうとするフィリピン海プレートで、プレートが割れて発生した地震、プレートが滑って動く、心配されているような南海トラフや東海地震とは違う地震」

ただ伊豆半島は、今回のような規模の地震が度々発生する場所であるため今後も注意が必要だと話す。

(常葉大学 阿部 郁男 副学長)

「必ずこういった地震が起きた後は1週間程度は同程度の地震に気を付けるよう、気象庁が話をする、皆さんは気象庁の呼び掛けを参考に、一人一人の地震の備えが大丈夫か確認してほしい」

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