【インドネシア】ユニ・チャーム、大人用紙おむつで褥瘡予防[製造]

ユニ・チャーム・インドネシアの大人用紙おむつを紹介する石井裕二社長(右から2人目)ら関係者=24日、ジャカルタ特別州(NNA撮影)

ユニ・チャーム・インドネシアは24日、大人用紙おむつ「Lifree(ライフリー)」の投入から15周年を記念した会見を開いた。同社とインドネシア大学医学部の約2年間にわたる共同研究で、ライフリーを適切に使用すれば褥瘡(じょくそう=床ずれ)を予防できるとの結果が得られたと発表した。

インドネシアでライフリーは、2008年に発売。当時はパンツタイプを輸入して販売していた。その後テープタイプを12年に投入、4年後にインドネシアで生産を開始し、17年にはパンツタイプも現地生産を始めた。

紙おむつのほか、紙おむつの中に装着させる尿取りパッドを14年に投入、21年から現地生産を始めた。同年から、寝たきりの高齢者が多く使うテープタイプと、尿取りパッドを併用する「2ピースケア」で、褥瘡を防げるという研究をインドネシア大学と進め、同国の保健省もこの研究結果を認定した。

交換時の介護者と要介護者の負担が低く、経済的でもある尿取りパッドは日本では広く一般的に普及しているが、インドネシアではまだまだ知名度が低い。ユニ・チャームの関係者によれば、同国市場ではユニ・チャーム製品以外はほとんど流通していない。

ユニ・チャーム・インドネシアは、インドネシアで5月29日の「高齢者の日」に向けて、「ライフリーの排せつケアで高齢者の褥瘡ゼロを目指す」という目標を宣言した。

尿取りパッドを併用した紙おむつ(左)と併用しなかった場合の、尿の吸収の違いを実証してみせた=24日、ジャカルタ特別州(NNA撮影)

© 株式会社NNA