茨城県警と代行業者が協力 「下車」後の飲酒運転根絶へ マイカー乗り換え、通報

茨城県警察本部=水戸市笠原町

飲酒運転根絶を図ろうと、茨城県警は24日、運転代行業者に協力を依頼して対策を進めると発表した。代行業者の利用客が目的地前で車両を停車させ、マイカーに乗り換えた後に飲酒運転するケースがあるためで、「途中下車」後の飲酒事故防止策を強化する。

県警交通総務課によると、県内各地では、代行業者の利用を途中でやめた客がマイカーを運転して交通事故を起こしたり、取り締まりを受けたりする事案が発生。県警は代行業者に対し、途中下車した客がマイカーを運転した場合、警察への通報などを要請した。

茨城県は、過去10年間で3回、飲酒事故の死者数で全国ワーストになった。近年の発生件数は減少傾向にあるものの、昨年の死者数は全国で5番目に多い6人。飲酒運転による死亡事故率は、飲酒なしと比較して6.9倍高かった。

同課によると、今年1~2月に飲酒運転で摘発された違反者の運転理由は「家が近い」「酒の買い足し」「代行料金が惜しい」など。飲酒場所は居酒屋が最多で、時間帯は午後10時から午前2時に集中している。

県内の代行業者は、昨年末時点で全国3番目に多い332社、随伴車両台数は全国1位の1029台。同課は「飲酒運転根絶の一翼を担う運転代行業者の協力が不可欠」と強調した。

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