ジーコ氏、茨城・鹿嶋で講演 「仲間を信じること」 リーダーの資質語る

講演で「仲間を信じることが大事」と強調したジーコ氏=鹿嶋市宮中

リーダーに必要な考え方やスキルを伝えようと、J1鹿島のクラブアドバイザーを務めるジーコ氏が20日、茨城県鹿嶋市宮中の鹿嶋勤労文化会館で、市民など約370人を前に講演した。鹿島の草創期から礎を築いたジーコ氏は、リーダーに求められる資質について、「一緒に働いている仲間を信じることが大事」と強調した。

ジーコ氏は「リーダーの姿勢」と題して講演。1991年に鹿島の前身で日本サッカーリーグの2部チームだった住友金属に招かれた当時、自身に求められた課題について「プレーするだけではなく、『プロフェッショナルとは何か』を構築することを考えていた」と挙げた。

「アマチュア」から「プロ」に成長した過程に携わった鹿島での体験を基に、組織をリードするには目標を持って取り組むことや、「仲間の成長を見守ることが大切」と述べた。その上で「自分を信じて挑戦し、突き進んでほしい。何がしたいのか、どうなっていきたいのかを意識して」と参加者に呼びかけた。

講演会は、鹿島で選手としてプレーするだけではなく、現場での指導や試合中の采配も兼任し、日本を代表するクラブに成長させたジーコ氏の助言を受けようと、かしま青年会議所(小松崎賢太理事長)が5月例会として開催した。

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