連敗ストップのマドリー、アンチェロッティは渦中のヴィニシウスに言及「彼がここ数日で受けたすべてのサポートは良いもの」

写真:Getty Images

レアル・マドリーのカルロ・アンチェロッティ監督が、ブラジル代表FWヴィニシウス・ジュニオールへのサポートを喜んだ。クラブ公式サイトが伝えている。

先週末に行われたバレンシア戦では、敵地のファンによるヴィニシウスへの人種差別が原因で大騒動に発展したマドリー。その喧噪も冷めやらぬ中、24日に行われたラ・リーガ第36節でラージョ・バジェカーノと対戦した。

試合前にはマドリーの全選手がヴィニシウスのユニフォームを着用し、負傷により欠場した同選手への連帯を示した一戦は、31分にFWカリム・ベンゼマのゴールで先制。その後は追加点を奪えない時間が続き終盤に失点を許したが、89分にFWロドリゴ・ゴエスが劇的な勝ち越し弾を決め、2-1で勝利した。

公式戦連敗をストップしたマドリーだが、試合後のアンチェロッティ監督の会見ではヴィニシウスの話題が中心に。指揮官は負傷の状態を明かしつつ、多方面からのヴィニシウスへ対するサポートを喜んでいる。

「彼の士気は上々だ。ここ数日で受けたすべてのサポートは良いものだったと思うし、人種差別問題はもう起こらないはずだ。ヒザに違和感がなければ、今日も彼はプレーしただろう。これから土曜日にプレーできるか、トレーニングで確認する。今日は小さな問題でプレーできなかっただけだ」

「(ヴィニシウスの退場処分取り消しについて)見直されるとは思っていなかったから、驚きだった。ピッチ上では彼の行為だけが見られていたが、あれはもっと長い流れがあったのだ。彼らは考えを改め、正しい判断をしたと思う。非常に難しい状況だったから、純粋なミスだったと思いたい」

「ここ数日で非常に多くのことが起こった。そしてスポーツ界だけでなく、社会全体が少しずつ良心の呵責を受け入れていると思う。だから、本当にチャンスかもしれない。ここ数日で、メスタージャのスタンドには影響力ある措置が課された。これは正しい方向への重要なステップであり、この問題ができるだけ早く解決されることを願う」

また、アンチェロッティ監督は決勝弾のロドリゴにも言及。順調に成長している選手の今後に期待感を示した。

「彼は今シーズン、チームにより大きなインパクトを与え、ほぼ先発に定着している。昨シーズンと比べても、本当によく進歩していると思う。まだベストな状態に達してはいないと思うが、今の感じなら来シーズンも改善し続けるだろう」

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