静岡県南伊豆町の鉄塔がスプレーのようなもので塗られた問題で新たな展開です。鉄塔を管理する町は5月24日夕方、警察に被害届を提出していたことが新たに分かりました。「自分が塗った」と主張する男性に改めて話を聞くと自らの行為の正当性を主張しました。
<南伊豆町総務課 渡辺雅之係長>
「24日夕方、下田警察署に被害届を提出しました。厳正な処分をお願いしたいと記載させていただきました」
もう2度と同じようなことが起きないように対応したい。南伊豆町は断固たる態度で臨んでいます。
<柴田寛人記者>
「南伊豆町の比較的交通量の多い交差点です。こちらが被害にあった鉄塔で、県道側から見ると被害がわかりませんが、道路の逆側が青く塗りつぶされているのがわかります」
この問題は、伊豆半島の先端・南伊豆町の県道沿いに建つ鉄塔に青いスプレーのようなものが吹き付けられたもので、5月19日、南伊豆町長が被害を確認していました。
<色を塗ったと主張する男性>
Q.これを塗られたのは?
「私です」
24日、SBSの取材に対し、自分がやったと認めていた78歳男性。なぜ、鉄塔を塗ったのか。25日改めて男性の話を聞きました。
<色を塗ったと主張する男性>
Q.塗った目的は?
「これをディスプレイする。これは『きらめきと風』というタイトルです。例えば、考えているのは南伊豆から信号機をなくすことを考えている」
男性の説明では、自作のキラキラしたボードを三角柱の鉄塔の側面に3枚飾る計画で、その下準備のため、鉄塔を塗ったと話します。しかし、これは町の所有物。器物損壊罪に当たるのでは?と指摘すると…。
<色を塗ったと主張する男性>
Q.町の所有物に塗るのは違法行為ではないのか?
「ちょっと待って。それは言いがかりに過ぎない。自分の生き方として、恥ずかしいことは何もない。なぜならば、自分のことは自分でやると決めていて、あまり人には頼まない」
この男性は2年前、南伊豆町内のモニュメントを損壊したとして、有罪判決を受けていて、現在、執行猶予中です。身勝手な主張を繰り返した男性。警察は器物損壊の疑いもあるとみて、慎重に捜査を進めています。