ホセ・カンテがJ1初得点! 浦和が0-2で京都を撃破、日本代表初選出の京都・川﨑は存在感発揮も…【明治安田J1第15節】

27日、明治安田生命J1リーグ第15節の京都サンガF.C.vs浦和レッズがサンガスタジアム by KYOCERAで行われ、アウェイの浦和が0-2で勝利した。

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リーグ戦で5試合白星がない14位・京都。それでも、24日に行われたYBCルヴァンカップのガンバ大阪戦では木下のPK弾を守り抜いて1-0で勝利している。アジア王者と対戦するにあたって、チームの雰囲気も良くなっていることだろう。

対する8位・浦和もAFCチャンピオンズリーグ(ACL)決勝第2戦直後のサガン鳥栖戦こそ黒星を喫したが、その後の直近3試合は持ち直し、24日に行われたルヴァンカップの川崎フロンターレ戦も2-1で勝利している。今節はキャプテンの酒井もスタメン復帰し、不安要素は見当たらない。

京都は曹貴裁監督が試合前のインタビューで「A代表に初招集されたから注目される、ではいけない」と語ったキャプテンの川﨑が[4-3-3]の中盤の底でスタメン出場。21歳の現役大学生は日本代表の森保一監督もスタンドから見守るなか、攻守の要として舵取りを担う。

その川﨑がいきなり魅せる。4分、川﨑は浦和陣内のボックス手前で相手ボールを刈り取り、そのままシュート。浦和のホイブラーテンにスライディングでブロックされたが、持ち味を発揮し、チームに勢いを与える。

序盤は効果的なハイプレスで浦和を押し込んだ京都のペース。10分にはCKのこぼれ球が足下に転がってきた福田がボックス外から左足でミドルシュートを放つ。惜しくもクロスバーの上へ外れた。

直後の12分にはパトリックが右からのクロスに対し、ゴール正面でオーバーヘッド。ミートしていれば1点モノのチャンスだったが、シュートに力を込めれず浦和のGK西川にキャッチされた。

押され気味だった浦和も徐々に荻原、酒井の両サイドバックが高い位置を取れるようになり、20分には右サイドをドリブルで運んだ大久保からクロスが上がる。ファーサイドから勢いよく走り込んだ安居は京都の福田に競り勝ったが、ヘディングシュートは枠を捉えきれなかった。

0-0で迎えたハーフタイム、浦和は大久保を下げてモーベルグを投入。後半早い時間帯での先制点を目指すなか、安居が京都陣内深い位置で川﨑からボールを奪取した際に得たFKから待望のゴールが生まれる。

52分、浦和はモーベルグがボックス手前からのFKを直接狙うと、壁に跳ね返されたボールを自ら回収して二次攻撃を展開。ボックス右から上げたクロスにファーサイドの興梠がヘディングで合わせ、ネットに吸い込まれた。スコルジャ監督の采配が功を奏した先制点となった。

1点を追いかける立場となった京都はすぐさま反撃を開始。54分にパトリックがボックス左で相手ボールを刈り取ってクロスを上げると、豊川の強烈なヘディングシュートはクロスバーを直撃する。セカンドボールにも自ら反応したが、今度はGK西川にセーブされた。

64分には谷内田がゴール正面左寄りの位置から左足でシュート。テンポよいパス交換で崩してフィニッシュまで持ち込んだが、渾身の一撃は浦和のモーベルグに足でブロックされ、CKに逃げられた。

なおも必死に1点を追う京都だが、浦和の強力な最終ラインを攻略しきれず、時計の針だけが進んでいく。

78分に川﨑、福田を下げて金子、荒木を投入し、交代カード5枚を使い切ったなか、後半アディショナルタイムにゴールを決めたのは浦和だった。90+3分、浦和はモーベルクのFKから伊藤がシュートを放ち、京都のGK太田が正面に弾いてしまったところを途中出場のホセ・カンテが押し込んだ。24日のルヴァンカップ川崎F戦で来日初ゴールを決めていたホセ・カンテは、これが嬉しいリーグ戦初ゴールとなった。

試合は2-0で浦和が勝利。浦和は序盤こそ押し込まれる時間が続いたが、試合巧者ぶりを発揮し、アウェイで勝ち点3を積み上げた。

京都は最後まで1点が遠く、リーグ戦5連敗、6試合未勝利に。注目の川﨑も随所で存在感を見せたが、後半立ち上がりに犯したファウルは失点に直結する形となってしまった。

京都サンガF.C. 0-2 浦和レッズ

【浦和】

興梠慎三(後7)

ホセ・カンテ(後45+3)

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