ジオの魅力、滝で体感 「世界」認定後初の週末

岩場で写真撮影をする親子=白山市下吉谷町の綿ケ滝

  ●白山・手取川水系

  ●親子や観光客、風景に見入る

 白山手取川ジオパークが国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界ジオパークに認定されてから最初の週末を迎えた27日、白山市の手取川水系の滝2カ所で景観を楽しむ市のイベントが開かれた。市内外から訪れた大勢の親子連れや観光客が滝や岩、森などが織りなす風景に見入り、ジオパークの魅力を体感した。

 下吉谷町の綿ケ滝いこいの森では、世界ジオ認定を記念して「綿ケ滝まつり」が開かれた。綿ケ滝は手取峡谷にあり、水しぶきが綿が舞うように見えるとして名付けられた。訪れた人は大量の雪解け水が高さ32メートルから一気に流れ落ちる様子に目を凝らした。

 白山手取川ジオパーク推進協議会の公認ガイド4人が案内役を務めた。綿ケ滝や手取峡谷、滝周辺の景観などについて解説した坂井陽一さん(71)は「身近にある風景が世界的に貴重な財産であることを広く知ってもらいたい」と話した。

 河内町板尾の板尾不動滝では、今年度初回の「感性のびのび ジオ・サタデー」が開かれ、市内の小学4~6年生15人が白山麓の自然の豊かさを学んだ。

 板尾不動滝は手取川水系の直海谷川の支流に位置する。火山活動によってできた割れやすい岩の割れ目に水が流れ込み、岩を崩して落差50メートルの滝を形成した。

 子どもたちは滝周辺の約3キロの山道を歩いて自然観察を楽しみ、白山麓で活動する猟師から動物の生態や狩猟の話を聞いた。

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