県高校総体前特集 バレーボール男子(3) レシーブ力が勝機を呼び込むカギとなる別府鶴見丘 【大分県】

バレーボールの県高校総体が6月3日から始まる。男子は直近3年の大会では大分工業と大分南が覇権を争っている。今大会も2強に別府鶴見丘が追う展開となりそうだ。県高校総体を前に3校の戦力を探る。

第3回は復権を目指す別府鶴見丘。4年ぶりの優勝に向けて確かな手応えをつかんでいる。

2019年の県高校総体以降、タイトルから遠ざかっている。「強い鶴見丘」の復活に向けて自信を取り戻すとともに、挑戦者として立ち向かう姿勢をチームに注入している。九州の強豪校と本気の勝負ができる「全九州総合選手権(九総)」では予選敗退となったが、舞裕太監督は「レベルの高いチームと戦い、勝負に必要なものを学べた」と振り返る。

舞監督が言う「勝負に必要なもの」とは、格上相手でも勝利を目指し、弱気にならず勝負を挑む心構え。物延芯(3年)は「二段トスを打つとき弱気になってしまった。僕が相手に向かっていかなければチームを引っ張ることなんてできない。どんな場面でも打ち切る選手になりたい」と九総以降はエースの自覚が芽生え、勝負に徹する気持ちが強くなった。これまで取り組んできたバックアタックが要所で決まるようになり、プレーの幅が広がった。レシーブからスパイクまで全てを器用にこなすエースの復調は明るい材料だ。

チャレンジャーとして立ち向かう別府鶴見丘

今年のチームは物延を含め、180cmを超える選手は3人と少なく、高さで勝負するのは難しい。キャプテンの嶋末蓮(3年)は「つなぐ意識を大切にして、全員バレーで粘り強く戦いたい」と話す。レシーブを拾い続け、いい形で物延にボールを集めてポイントを重ねるのが必勝パターンとなる。3年生を中心に守備力は高まり、失点は少なくなっている。

県高校総体に向けて一体感は強くなり、チームとして戦う姿勢が前面に出るようになった。嶋末は「最後まで諦めずにボールを追う。確実なレシーブから攻撃のリズムをつくる。細部にこだわることで流れを呼び込みたい」と意気込みを語った。全員バレーで勝負に徹し、4年ぶりのタイトルを目指す。

チーム一丸となって勝利を目指す

(柚野真也)

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