金沢城リレーマラソン 力走、ふるさとにエール

爽やかな汗を流し、たすきをつなぐ参加者=金沢城公園

  ●「頑張ろう珠洲」「ジオ白山万歳」

 「頑張ろう珠洲」「白山のジオパーク認定万歳」。28日の「金沢城リレーマラソン~春の陣~」は、大きな地震からの復興を目指す珠洲、ユネスコの世界ジオパークに認定された白山など、ランナーがふるさとにエールを送りながら金沢城内を力走した。たすきをつなぐメンバーにはコース沿道から大きな声援が飛び交い、4年ぶりの通常開催は、地域、仲間との絆を深めるレースとなった。

  ●能登の税務署員団結

 輪島税務署員でつくる「そうだ、輪島にイカナイト」は、珠洲市在住の3人を含む7人でフルの職場仲間部門に出場した。

 署員は珠洲市を支援しようと毎週交代でボランティアに入っており、佐藤彰洋署長(60)=輪島市=は「珠洲のために何かできないかとの一心でみんな活動している。リレーマラソンを通じて職員の団結力を高め、ボランティアのたすきもつないでいく」と話した。

 珠洲市清水町の和田芳雄さん(44)は「一生懸命走る姿で珠洲の人を元気づけられたらうれしい」と笑顔を見せ、自宅の屋根が損壊した同市三崎町の青坂直樹さん(23)は「練習で体力も上がった。自宅だけでなく、珠洲全体の復興に生かしたい」と意気込んだ。

 珠洲市出身者では、研究室のメンバーと出場した宝立町出身の金大助教森崎裕磨さん(30)が「一日も早い復興のため、専門の防災計画で貢献したい」と話した。

  ●白山市職員8人TシャツでPR

 24日に世界ジオパークに認定された白山市の職員8人はチーム「いいとこ白山」でハーフ一般にエントリー。「多くの人が集まるリレーマラソンでPRしよう」と、メンバーは白山手取川ジオパークのキャラクター「ゆきママとしずくちゃん」のTシャツ姿で白山をかたどった帽子をかぶり、世界の宝をアピールした。

 リーダーで観光課の小倉海聖さん(28)は「認定はゴールじゃない。地道にPRを続け、白山手取川の魅力を広めたい」と話した。

被災した珠洲に元気を届けようと、完走を誓う輪島税務署員
世界ジオパークに認定された白山市をアピールした「いいとこ白山」のメンバー

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