「プリズム福井」18年の歴史に幕、買い物客ら別れ惜しむ JR福井駅高架下の商業施設、来春に新施設オープン

18年間の営業を終え、感謝を込めて頭を下げる店員たち=5月28日午後6時10分ごろ、福井市のJR福井駅構内

 福井県福井市のJR福井駅高架下の商業施設「プリズム福井」が5月28日、リニューアルするため18年間の歴史に幕を下ろした。駅構内で閉館セレモニーが行われ、多くの買い物客らが別れを惜しんだ。

 最終日のこの日、施設は買い物客らで終日にぎわった。福井市出身で千葉県在住の女性(60)は「いつもお土産を買う場所だったのでさみしい」と話し、「新しい施設は福井の人気の店がいっぱい入ってほしい」と期待を寄せた。

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 閉館セレモニーは午後6時過ぎに始まり、運営する金沢ターミナル開発の山越健司社長が「ここまで育てていただいたお客さまのご愛顧に感謝申し上げます」とあいさつ。テナントの従業員ら約70人とともに深々とお辞儀をすると、訪れた人たちから拍手が送られた。テナントの越前田村屋の谷澤健司専務は「多くの出会いと別れを経験し、私の人生そのものと言っていい場所だった。新施設でまた新しい出会いが生まれるのが今から楽しみ」と感慨深げだった。

 プリズム福井はJR北陸線の高架化に合わせ、2005年4月に開業。33店舗が営業していた。北陸新幹線の県内開業に合わせて来春オープン予定の新施設は、エリアを拡張し高架下の約3700平方メートルを利用する。山越社長は「新施設では観光客だけでなく、地元の人にも新しいライフスタイルを提案できる店づくりをしたい」と話した。

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