エンゼルス 最速105.5マイルの剛球右腕ジョイスがメジャー昇格

日本時間5月29日、エンゼルスはマーリンズに完封負けを喫したが、その試合前にセットアッパーの左腕マット・ムーアの故障者リスト入りが発表された。それに伴ってメジャー昇格を果たしたのがテネシー大学時代の昨年5月に105.5マイル(約169.8キロ)を計測して大きな話題となった剛球右腕ベン・ジョイス。2022年ドラフト3巡目指名で入団し、「MLBパイプライン」の球団別プロスペクト・ランキングで9位に入っている剛腕がメジャーの舞台に辿り着いた。

現在22歳のジョイスは現地時間5月26日の夜遅く、AA級ロケットシティのアンディ・シャッツリー監督からの電話で目を覚まし、メジャー昇格が決まったことを告げられたという。「今までの人生で最もクレイジーな感情だった。泣いたし、震えたよ。あらゆる感情に襲われた」とジョイス。直後に家族に吉報を知らせたが、夜遅い時間だったため、両親が目を覚ますまで10回も電話をかけなければならなかった。家族はジョイスのメジャーデビューに備え、急いでアナハイムに向かう旅の準備をしたようだ(今日の試合では登板なし)。

100マイル超の速球が大きな話題となっているジョイスだが、今季AA級では14試合に登板して0勝1敗4セーブ、1ホールド、防御率4.60と特別優れた成績を残しているわけではない。奪三振率13.79、被打率.135と相手打者を圧倒している一方、与四球率7.47という制球難が大きな課題である。それでもエンゼルスのフィル・ネビン監督は「直近の3登板が本当に良かった」と合計5イニングを無失点に抑えた3登板を高く評価し、ブルペンの空席にジョイスを昇格させることを決めた。

エンゼルスは近年、有望株の早期昇格が目立っており、チェイス・シルセスは2021年ドラフト組、ザック・ネトは2022年ドラフト組でメジャー昇格一番乗りを果たしている。また、2021年ドラフト1巡目指名のサム・バックマンも先日メジャー昇格を果たし、デビューしたばかりだ。もしジョイスがデビューすれば、2022年ドラフト組ではネトに次いでメジャー全体で2番目となる。9年ぶりのポストシーズン進出に向けて、これらの若手選手たちがチームに勢いをもたらすことができるか注目だ。

The post エンゼルス 最速105.5マイルの剛球右腕ジョイスがメジャー昇格 first appeared on MLB.JP.

© MLB Advanced Media, LP.