注目作になりそうな大役を務めた中村隼人の主演ドラマ

18日に自宅で両親とともに倒れているのが見つかり、救急搬送された歌舞伎俳優・市川猿之助が座長を務めていた東京・明治座での「市川猿之助奮闘歌舞伎公演」が28日、千秋楽を迎え、昼の部、夜の部ともに「御贔屓繋馬」を上演。猿之助の代役として相馬太郎良門を中村隼人が演じた。

18日から夜の部で隼人が代役を務めてきたが、各メディアによると、「御贔屓繋馬」では、ダイナミックな立ち回りで観衆を魅了。続く「蜘蛛の絲宿直噺」では六役の早替わりを確実にこなしたという。

そして、終幕後には隼人が舞台袖から登場。「座中一同、非常に悲しい思いでおりますが、何より辛いのはご親族、何十年と澤瀉屋を支えてきた一門と、ファンの皆さま。われわれは猿之助兄さんに育てられ、支えられて今があります。私たちはずっと味方でいようと思っています」と両膝をついてあいさつしたという。「歌舞伎界の一大事だったが、隼人、そして昼の部で代役をつとめた市川中車(香川照之)の長男・市川團子がそろって歌舞伎界を救った。今後、2人の動向に注目が集まりそう」(演劇担当記者)

隼人は中村信二郎(現、二代目中村錦之助)の長男として、母の実家である鹿児島県で生まれたが、名前は薩摩隼人の隼人から。

2002年2月歌舞伎座「寺子屋」にて松王一子小太郎役で初舞台。07年12月、国立劇場「堀部彌兵衛」のさち役で国立劇場特別賞を受賞した。

12年に東京・堀越高等学校を卒業したが、代役が決まったことにより、卒業アルバムが〝流出〟。同級生がHeySayJUMPの山田涼介、知念侑李、中島裕翔、俳優の神木隆之介、入江甚儀、志田未来、川島海荷、野村周平ら芸能人ばかりであることも話題になった。

歌舞伎以外の芸能活動は歌舞伎界の先輩である片岡愛之助、尾上松也らが所属する松竹エンタテインメントが窓口。主演をつとめるNHKBSプレミアムで主演時代劇「大富豪同心3」が6月23日に放送予定だが、一気に注目作になりそうだ。

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