生活再建、ワンストップで 市役所に総合窓口 支援金や税の減免

「支援制度総合窓口」で市民の相談に対じる市職員=29日午前9時、珠洲市役所

 珠洲市は29日、地震で被災した市民の各種手続きを1カ所でまとめて受け付ける「支援制度総合窓口」を市役所に新設した。被災者生活再建支援金の申請や市税の減免など複数の手続きを一度に行うことができる。「ワンストップ」のサービスで住民の利便性を高め、生活再建を後押しする。

 総合窓口は市民が効率的に相談・申請できるよう、市役所1階に設置、各課から職員5人が配置された。生活再建支援金の申請や、固定資産税と国民健康保険税、後期高齢者医療保険料、介護保険料の減免の手続きができる。

 全壊した家屋は市が解体することや、準半壊以上の被害を受けた住宅が対象の応急修理制度も説明する。

 開設初日は午前中から市民が訪れ、市職員が5日に発生した最大震度6強の地震による被害状況や、希望する手続きを聞き取り、生活再建支援金の申請書作成などをアドバイスした。

 窓口を訪れた男性(72)は支援金の申請と国保税、介護保険料の減免の手続きを済ませ、「職員に親切に説明してもらい、分かりやすかった」と話した。

 市の担当者は「効率的に手続きできるよう、総合窓口を活用してほしい」と呼び掛けた。総合窓口の設置期間は未定で、利用者が減るまで平日に開設する。

  ●住宅相談会も開催

 市役所では29日、いしかわ住宅相談・住情報ネットワークによる住宅相談会も開かれ、建築士らが市民に耐震化工事の進め方などを説明した。

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