コンビニ従業員がニセ電話詐欺防ぐ 新上五島署が感謝状

感謝状を受け取った古田さん(左)=新上五島署

 ニセ電話詐欺被害を防いだとして新上五島署は25日、長崎県新上五島町青方郷のローソン上五島青方店の従業員、古田義輝さん(31)に署長感謝状を贈った。
 同署と古田さんによると4日、町内の60代男性が「グーグルプレイカードを5万円分購入したい」と来店した。古田さんは、陳列場所も分からないくらい買い慣れていないことや高額の購入を希望していることから詐欺被害を疑った。購入理由を尋ねると、男性がパソコンを使用していると突然画面がロックし、「トロイの木馬に感染しました」と表示されたという。
 画面上にマイクロソフトのアイコンと電話番号も表示され、電話すると片言の日本語を話す男が出て、「ウイルスを消すには新しいセキュリティーを契約しなければならない」とグーグルプレイカードを購入するよう指示されていた。詐欺だと確信した古田さんは購入を思いとどまらせ、上司に相談し警察に連絡した。
 岡田和重署長は「未然に防いでいただきありがたい。こうした事例を知らせることで地域の防犯意識を高めていきたい」と謝意を述べた。古田さんは「感謝状を頂くのは2度目。典型的な詐欺でも不安をあおられると、どうしてもだまされる人はいる。ひと声かけるだけでも防げるのであれば、これからも注意を払っていきたい」と話した。

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