半世紀の歩み、手引きに 中能登の91歳星場さん

ウオーキングに励む星場さん=中能登町内

  ●こつやコースまとめる

 「中能登町歩くmy(マイ)会」の初代会長を務めた星場與一(よいち)さん(91)が、約半世紀のウオーキング経験を基に、歩く姿勢やお薦めのコースなどをまとめた手引きを作った。卒寿を過ぎた現在も元気にウオーキングを続ける星場さん。手引きは町内の各団体に無料で配布し「町民の健康増進のため、歩くことの大切さを広めたい」と意気込んでいる。

 手引きは「健康への道しるべ」と名付け、31ページで構成する。ウオーキングのこつとして▽普段より少し速めに歩く▽腕をリズミカルに振る▽かかとから着地する―などと説明し、歩くのに適した靴なども紹介した。

 町内の地図を載せ、国史跡の石動山や雨の宮古墳群、町名勝の不動滝など、雄大な自然を満喫できるお薦めのコースと見どころを記した。1日の歩数を記録するカレンダーも付けた。

 元ホテルマンの星場さんは体重の増加がきっかけで、40歳を過ぎて本格的にウオーキングを開始。まずは5年間で5千キロ歩くことを目標に掲げ、50歳の時に達成した。体重は12キロ減少し、病院に通うこともほとんどなくなったという。

 多くの人にウオーキングの楽しさと効果を知ってもらおうと、20年前に「歩くmy会」を設立。高齢者らを中心に最盛期には78人が加入し、現在も定期的にイベントを開催している。近年ではフルマラソンの距離を歩く行事を年に1回開き、星場さんも毎回、歩き切っている。

 手引きは約200部作製し、町内の老人クラブや社会福祉協議会などを通じて希望者に配布する。星場さんは「ウオーキングは続けることに意味がある。町民の健康寿命の延伸に向けて少しでも役に立てればうれしい」と話した。

星場さんが作製した手引き

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