来季CL出場のラツィオ、大型補強求めるサッリ監督が会長を牽制「私は契約に縛られない」

写真:Getty Images

ラツィオのマウリツィオ・サッリ監督が大型補強を求めている。イタリア『カルチョメルカート』が伝えている。

エンポリ、ナポリを指揮して知名度を上げ、チェルシーをヨーロッパリーグ(EL)、ユベントスをセリエAの優勝へと導いたサッリ監督。ラツィオ就任1年目の昨シーズンはセリエAで5位となり、あと一歩のところでチャンピオンズリーグ(CL)行きを逃す悔しい結果となった。

それでも、今シーズンは28日に行われたセリエA第37節のクレモネーゼ戦で3-2の勝利を収め、最終節1試合を残して来シーズンのCL出場権を確保。順位も3位以上が確定し、選手層が厚いとは言えないラツィオを高みへと導いたサッリ監督には賛辞が送られるべきだ。

試合後のインタビューでは「この2年間は本当に苦労したが、一方で、ラツィオでは純粋にカルチョを楽しめることも知った。イタリアで勝つのは難しいことだ。CL出場はクラブの成長にとって重要な要素だ」と喜びを表現した。

一方、財布の紐が堅いことで知られるクラウディオ・ロティート会長に向け、辞任も辞さない覚悟で「今夏の大型補強を期待している」と要求。戦力に厚みを持ちたい意向を示した。

「どのようなクルマが出来上がるか様子を見ようじゃないか。『契約があるからここを離れられない』なんていう縛りはない。波長が合い続ければ、この先も一緒にいる。CLの収益があれば何かアクションも起こせるはずだ」

ストレートな言葉でロティート会長を牽制したサッリ監督だが、マンチェスター・シティからベルギー代表MFケビン・デ・ブライネを獲得したいという冗談とともに、自身の補強哲学も明かした。

「補強の全権が私にあるなら10億ユーロ(約1500億円)を使うよ。まずはシティのデ・ブライネに襲い掛かろうか(笑)」

「現代サッカーでは、技術的ニーズと経済的ニーズの両輪が求められる。補強における最初のステップはチームに残る選手について考えることだ。すると、どのような選手を加えるべきかが明白になる。我々ラツィオもピッチ上で他チームに劣るポジションがあり、個性を欠くポジションもある」

昨夏もロティート会長に大型補強を求め、スルーされていたサッリ監督。CL出場を決めた今夏こそは満足のいくバックアップを貰えると良いのだが、果たして。

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