愛媛県西条市内に“ゼロエネルギー”を掲げるホテルが開業しました。一体どんなホテルなのか、その魅力を探ります。
環境に配慮しながら賑わいを創出しようと、西条市内の企業が展開しているまちづくりプロジェクト。マルシェや住宅エリアに続き、新たに誕生したのがホテルです。設計は、新国立競技場などを手掛けた、建築家の隈研吾さん。大きな屋根には、石鎚の山並みが表現されています。
ホテルを運営する、GOODTIMEの明山淳也代表です。
明山淳也代表
「西条から始まる愛媛の良さを感じて頂ける、それを楽しんでいただけるホテルにしたいなと思って計画しています」
客室は、愛媛で採れる伊予の青石をイメージした色合いの、落ち着いた空間。このホテルがコンセプトに掲げるているのが“ゼロエネルギー”です。
明山淳也代表
「例えば高効率のエアコンとか断熱ガラスとかを使って、断熱性能の高い建物、省エネルギーを達成する建物になっていて、その半分になった分を創エネルギー、エネルギーを創るということで、太陽光発電のソーラーパネルになるんですけど、それでエネルギーを創る」
「省エネ」と「創エネ」によって建物の実質的なエネルギー消費ゼロを目指す、環境省のZEB認証を、国内のホテルで初めて取得しました。
明山淳也代表
「いつも通りに過ごしていただいて、電気とかを使っていただいても、結果それが環境に負荷をかけていない」
大切にしているのは快適さとの両立。客室には、さりげない環境への配慮も散りばめられているんです。
こちらのテーブルの表面、実はジーンズなんです。ジーンズの切れ端を固めて、面材として使っています。
ほかにも、壁紙の一部には捨てられてしまう紙が、テラスのベンチには再生ガラスが使われています。
ちなみに敷地内には、全室露天風呂付きの客室も。同じコンセプトのもと、ゆったり、贅沢な時間を過ごすことが出来ます。
一方、環境に優しいホテルの開業に合わせてオープンするカフェでは、愛媛県産食材をふんだんに使った“体に優しい”食事を提供。10%のカロリーカットと10%の栄養価アップを目指していて、ハンバーグには、お肉の代わりに大豆ミートが使われています。
愛媛の良さを発信しながら、健康面でも環境面でも持続可能を目指す新たなホテル。明山さんは、ここでの滞在がちょっとした気付きに繋がればと話します。
明山淳也代表
「滞在した結果、生活の中でこういうことを意識してみようとか、取り入れてみようとか、地元の良いものを地元の方々が使ってもらう、そうすることで単純に輸送コストもかからないですから、身近な消費活動の中でもできる取り組みかなと思いますね」
ITOMACHI HOTEL 0。西条から、新しい観光の形を提案します。
