メカブともしばしのお別れ、愛らしい芸に拍手と歓声 スマスイ閉園前、最後のアザラシ飼育体験会

ゴマフアザラシの「メカブ」と交流する参加者=須磨海浜水族園

 神戸市須磨区の須磨海浜水族園で、ゴマフアザラシのメカブ(雌、6歳)の飼育体験会があった。体験会を前に、メカブは新たな芸を覚える特訓に挑んだという。その成果のほどは-。

 体験会の参加者5人は餌づくりに挑戦。アジやシシャモ、サバ、イカナゴの4種類の生魚を計量し、メカブの好みに合わせた4.5キロ分を準備した。

 メカブは初対面の人とのコミュニケーションが苦手で、体験会の3週間前から、飼育員の夏見天(たかし)(30)さんと一緒に、人からのサインに応える練習を重ねた。水槽に足を運んだ参加者たちが手を振ると、メカブは前足を上げて愛らしい姿を見せ、来園客からも拍手と歓声が起こった。

 同園は改装工事に伴い、31日でいったん閉園する。夏見さんは「最後のアザラシイベントが無事成功した。頑張ったメカブに感謝です」と話した。(小野坂海斗)

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