和モダンでノスタルジック 丹波篠山の城下町に新ホテル誕生 貸し切り1日1組「ゆったりとした時間を」

シンプルでモダンな雰囲気の「ロテル・ドゥ・メイ」の寝室=丹波篠山市立町

 篠山城下町に個性的な新ホテル誕生-。兵庫県丹波篠山市立町にある元銀行の建物を改修したホテル「ロテル・ドゥ・メイ」が1日から開業する。シンプルで和モダンの内装だが、随所にノスタルジックな部分も残る。「篠山らしいゆったりとした時間を過ごして」とスタッフはPRしている。

 ホテルの愛称は「メイ」。大正期の建築とみられる、瓦ぶきの木造2階建ての建物でレトロな外観。1973年まで、京都相互銀行の支店として使われていた。城下町で町家カフェ「オイト」や古民家ゲストハウス「タオス」を運営する地元企業「キブツ」が土地・建物を購入し、改修した。

 1階に受付があり、宿泊エリアは2階部分(約85平方メートル)のみ。貸し切りで1日1組限定(大人は5人まで。子ども連れは最大7人まで)。2階はスイート形式で、杉板張りの寝室(31平方メートル)と6畳の畳敷きスペースがある和風の部屋が隣接。広々とした湯船の風呂とトイレがある。

 和とモダンが調和した内装で、畳敷きの空間には、天井などに柿渋染めの黒い和紙が貼られ、渋い雰囲気。調度品はアンティークも用い、どこか懐かしさも感じさせる。落ち着いた時間を堪能してもらおうと、テレビはない。「外国の方にも和の文化を体験してもらえたら」とスタッフの清洲理子さんは話している。

 宿泊は1人1万5千円から(食事なし)。1階はまだ改装中でカフェ・バーとして貸し出す予定。9月ごろのオープンを目指す。問い合わせはオイトTEL070.8594.2748 (堀井正純)

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