宝塚市立小学校で新たないじめ 市教委「重大事態」と認定、詳細は公表せず 第三者委が調査

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 兵庫県宝塚市教育委員会は31日、「重大事態」と認定する新たないじめが市立小学校であり、第三者委員会を設置し、初会合を開いた。委員は弁護士ら3人。重大事態は2017年に市立中学校でもあり、今春、2年間の調査が終了したばかりだが、再び第三者委で調査を進める事態となった。

 いじめ防止対策推進法の「重大事態」は、児童らの生命や心身などに重大な被害が生じたと認められた場合に認定される。市教委は、児童は亡くなっていないとした上で、いじめがあった時期や学年、性別、けがの有無などの詳細について「本人、保護者の意向を確認していない」と公表を控え、「今後、第三者委が聞き取り調査を進める中で、公表できるか否か検討する」とした。

 17年に発生した市立中学校でのいじめでも、市教委は、その内容について非公開としていた。21年春から第三者委が調査を進め、今春、ようやく市教委が保護者らに結果を報告し終えたところだった。

 新たないじめ事案については、学校と市教委が事実を調べ、重大事態に認定。市教委は重大事態が再び確認されたことについて「重く受け止めている。調査で事実を解明し、しっかり対応したい」としている。 (西尾和高)

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