縄跳びで世界へ、中学生4人が日本代表に 7月、米で大会「狙うは自己ベストと金メダル」 加古川

世界選手権に出場する縄跳びクラブチーム「ぴょん太」の(左上から時計回りに)川勝悠月さん、下津佐理央さん、山本彩葉さん、高田つきのさん=加古川市加古川町北在家

 米コロラドで7月に開かれる縄跳び競技の世界選手権の日本代表に、兵庫県加古川市を拠点とするクラブチーム「ぴょん太」から4人の中学生が選ばれた。2本の長縄を使う「ダブルダッチ」と、自分で縄を回す「シングルロープ」に出場する。「金メダルを狙います」と気合十分の4人。世界の強豪を見据え、厳しい練習を重ねている。(児玉芙友)

 11~14歳のジュニア部門・ダブルダッチで世界への切符を手にしたのは、川勝悠月(ゆづき)さん(13)=山手中2年、下津佐理央さん(13)=同、山本彩葉(いろは)さん(13)=神吉中2年=の3人。2月に神奈川県で行われた全日本縄跳び選手権大会で好成績を収めたことが評価された。

 ダブルダッチは、2本の長縄を回す「ターナー」の2人と、その縄を「ジャンパー」が跳ぶ競技。3人は1分間で駆け足跳びの回数を競う「スピードスプリント」と、曲に合わせて約1分間演技する「フリー」に出る。

 7~9歳で縄跳び競技を始めた3人は抜群のコンビネーションで次々と技を繰り出す。器用に足を絡めながらロープを回す山本さん、軽快なステップで跳ねる下津佐さん、豪快なアクロバットを見せる川勝さん。フリーの演技では、それぞれの特技が光る。ロープを跳びながら開脚したり、投げたロープをキャッチしたりと、ジャンパーを交代しながら高難度の技で得点を稼ぐ。

 シングルロープに出場するのは山手中3年の高田つきのさん(14)。小学1年生でぴょん太に通い始め、11歳からシングルロープに専念する。2021年、22年と、オンラインで開催された世界大会やアジア大会に出場、経験を積んできた。今回は神奈川や愛知県など、競技を通じて知り合った全国の4人と組み、5人編成のチームで出場する。

 平日は自主練習に励み、週1回ビデオ会議アプリを使い連携を確認。週末には各メンバーの県に5人で集まり、息を合わせる。大会会場は標高千メートルを超えるため、岐阜県で高地トレーニングをするなど本格的な調整を続ける。

 ぴょん太代表の浅田武成(たけなり)さん(55)=川西小学校長=は「4人は地道に基礎練習ができる真面目なメンバー。あとは難度の高い技を思い切って入れられるよう、自信をつけるだけ」と背中を押す。高田さんは「これまで練習してきた成果を発揮してきたい。狙うのは自己ベストと金メダルです」と表情を引き締めた。大会は7月16日から。

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