将棋若手の登竜門 加古川青流戦が開幕 40人が頂点目指す 藤本渚四段がベスト16へ 初戦で高田明浩四段を破る

加古川青流戦の開幕局で初手を指す藤本渚四段(右)。左は高田明浩四段=27日午前、加古川市加古川町溝之口

 兵庫県加古川市などが主催する将棋の若手棋戦「第13期加古川青流戦」(神戸新聞社共催)トーナメントが27日、同市の加古川まちづくりセンターで開幕した。初戦は藤本渚四段(17)が高田明浩四段(20)を破り、ベスト16に進出した。

 加古川青流戦は「棋士のまち」を掲げる同市が2011年、若手の登竜門として創設し、今期はプロ四段15人▽棋士養成機関「奨励会」三段20人▽女流棋士2人▽アマチュア強豪3人-の計40人が頂点を目指す。

 開幕局は例年、関西将棋会館(大阪市)で行われているが、地元ファンが将棋を身近に感じられる機会を増やすため、今期初めて加古川市で開催。同市在住の井上慶太九段(59)らによる大盤解説会も同じ会場で開かれた。

 高田四段-藤本四段戦は、同市の岡田康裕市長(47)による振り駒で藤本四段が先手番に。互いに飛車先の歩を突き合う相掛かりの戦いは、藤本四段が序盤で馬を作って主導権を握った後、形勢を互角に戻されながらも最後は勝利した。終局後、藤本四段は「過去最高成績がベスト16なので、今期はまず8強入りしたい」と話した。

 決勝3番勝負は11月4、5日に同市の鶴林寺で行われる。(井原尚基)

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