「主審はまるでスペイン人」イエロー13枚、EL優勝逃したモウリーニョ監督がジャッジに皮肉もチームを称える「今回ほど誇らしい気持ちで帰れたことはない」

写真:Getty Images

ローマのジョゼ・モウリーニョ監督が、ヨーロッパリーグ(EL)決勝を振り返った。イタリア『スカイ・スポーツ』が伝えた。

5月31日、EL決勝が行われ、ローマはセビージャと対戦した。

史上最多6度の優勝を誇り、“ELマスター”とも呼ばれているセビージャと、初制覇を目指し、昨シーズンのヨーロッパ・カンファレンスリーグ(ECL)に続いて、2年連続でヨーロッパの大会制覇を目指すローマの一戦。試合は35分にパウロ・ディバラのゴールでローマが先制する。

前半は自分たちのペースで試合を進めた中、ハーフタイムを挟んでセビージャが盛り返すことに。55分にオウンゴールでセビージャに追いつかれると、その後はゴールが生まれず。延長を含めて120分間を1-1で終了し、PK戦にもつれ込んだ。

PK戦では、カタール・ワールドカップ(W杯)でもモロッコ代表をベスト4に導く活躍を見せたGKボノが躍動。ローマは2人のシュートが止められてしまうなどし、4-1で敗戦。初のEL制覇とはならなかった。

悔しい敗戦の後、モウリーニョ監督は『スカイ・スポーツ』に心境を語った。

「セビージャは素晴らしいチームだ。それが現実だ。彼らには我々にはないテンプレートがある。そして経験もだ」

「我々は素晴らしい前半を過ごしたが、その後に彼らは明確な反応を示した。その時、我々には勝つための最高のチャンスがあった」

「PK戦はPK戦であり、そこでゴールを決めなければいけない。結局は彼らが勝利した」

勝利のチャンスを逃したことを悔やみながらも、セビージャへの賛辞を送ったモウリーニョ監督。ヨーロッパの舞台での決勝では今回が自身初の敗戦となり、準優勝を初経験。ただ、この試合については誇りに思えると語った。

「私はカップを持って帰るか、死ぬかのどちらかだと言った。肉体的、精神的な疲労と、その結果が不公平であると思うし、死んでしまった」

「怪しい場面もたくさんあり、チェックすべきこともたくさんあった。ただ、それが私がチームに伝えたことだ」

「我々は自分たちがやって来たことに誇りを持っている。私はヨーロッパの決勝で5回優勝し、今回は負けたが、今回ほど誇らしい気持ちで帰れたことはない。シーズン中、我々は全てを捧げた」

一方で、120分間で13枚のイエローカードが出されるなど、アンソニー・テイラー主審が目立つ展開に。プレミアリーグでジャッジを任されている中、モウリーニョ監督は「スペイン人のよう」とセビージャに味方した部分があると不満を口にした。

「素晴らしい、素晴らしい決勝戦だった。主審はまるでスペイン人のようで、たくさんのイエローカードを出していた。ラメラに2枚目のイエローカードが出るはずだったが、出さなかった。そして、PKの1つを認めた。不当な行為だ」

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