修学旅行向けに初の貸し切り便 西九州新幹線 長崎県観光関係者が歓迎

西九州新幹線の貸し切り臨時列車で長崎入りし、歓迎を受ける修学旅行生=JR長崎駅

 西九州新幹線(武雄温泉-長崎)の修学旅行向け貸し切り臨時列車が31日、初めて運行された。長崎県や長崎市などの関係者約30人が、長崎市のJR長崎駅で中学生ら220人を歓迎した。
 県観光連盟によると、昨年度の同新幹線の修学旅行利用実績は41回で延べ1917人。本年度も38回1903人が予定している(31日現在)。貸し切り臨時列車は、開業前の旧在来線特急で運行実績があり、県観光連盟が修学旅行誘致活動の際に関西圏などの学校にアピールしてきた。
 31日に同新幹線で来崎した兵庫県伊丹市立松崎中は、修学旅行で本県を訪れるのは5回目。これまで福岡から高速バスで移動していたが、時短効果や定時性、バリアフリーなどのメリットから新幹線を選んだという。今井克己校長は「乗り換えもスムーズで非常に便利。開業間もない新幹線への乗車自体がイベントとなり、生徒も喜んでいた」と話した。
 貸し切り臨時列車は年度内に複数校の利用予定がある。県観光連盟の中田洋・営業担当部長は「本県まで新幹線で移動してもらえれば、地元バス会社の利用につながる経済効果もある」として今後も新幹線利用促進に力を入れる考えを示した。

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