天然アユの遡上(そじょう)が全国有数の那珂川で1日、アユ釣りが解禁された。大田原市黒羽向町の那珂橋や黒羽観光やな周辺には早朝から多くの釣り愛好家が訪れ、川面に光る銀鱗(ぎんりん)を目がけてさおを振っていた。
午前4時半から釣りを始めた上三川町しらさぎ1丁目、会社員永岡雄二(ながおかゆうじ)さん(64)は「最初の1時間が好調で9匹釣れたが、その後はさっぱり」と苦笑い。「釣ったアユは塩焼きにして家族と食べたい」と話した。
同漁協は解禁日までに、約56万匹の稚アユを放流するなど準備を進めてきた。遡上量は例年になく多いが、水量が減って青ノロが広がり、川の状態はあまり良くないという。大野太助(おおのたすけ)組合長(72)は「渇水気味でアユも小ぶりだが、これから水温が上がっていけば期待できる」と話した。