農業に被害を与えるイノシシやカラスなどを駆除する伊万里市有害鳥獣捕獲隊の辞令交付式が5月30日、市役所であった。市が猟友会の会員12人に委嘱し、農家からの要請を受けた出動やパトロールで被害の軽減を図る。
捕獲隊の任期は1年で、今回で11期目になる。隊員に委嘱状を手渡した深浦弘信市長は「有害鳥獣対策になくてはならない存在。農作物だけでなく、住民の安全を守るためにも、けがに注意して頑張ってください」と激励した。
市農業振興課によると、ここ数年の市内での有害鳥獣による農作物の被害額は年間約2千万円に上る。捕獲隊は昨年度、緊急出動を46回、パトロールを22回行った。隊長の武重道隆さん(75)は「作物が実る秋にかけて被害は増える。1頭でも多く捕獲して市民が安心して暮らせるようにしたい」と話した。(青木宏文)